これでいいのだ。

赤塚不二夫さんの葬儀

タモリさんの弔辞は白紙だったそうです。

心に残る弔辞でしたね。

私は10年前に芸能事務所で働いていました。

事務所の社長は、友人の父上。

芸能界にまったく興味のない私。

芸能業界で働くことになって、てんやわんやの日々を送りました。

社長は、赤塚不二夫さんと仲良しで、

社長も、人情があって、面白くて、優しい人でした。

私が、クライアントに叱られて、上司に叱られて

落ち込んでいた時も、

それを察知して、電話をかけてきてくれて話を聞いてくれたり、

御飯を食べに連れて行ってくれたり。

社長が大好きでした。

その社長が、私たちスタッフに言った言葉は私の座右の名のひとつです。

人生はギャグなんだよ

楽しんだもの勝ち

笑って生きてたほうがいい!と。

タモリさんは弔辞で、

あなたは私の父のようであり、

兄のようであり、

そして時折見せるあの底抜けに無邪気な笑顔は、

はるか年下の弟のようでもありました。

あなたは生活すべてがギャグでした。

その言葉で

社長を思い出しました。

大好きだった社長は、私が入社した1年後に二度と会えない人となってしまいました。

私は現場担当だったので、たまに事務所に行くと、

500円を出し、

私に「グレープフルーツをむいてくれ」といいます。

やおやさんに買いにいって、

皮を剥いてすぐ食べられる状態で出してあげると、

「お前が剥いたグレープフルーツは美味しいなぁ」と

1つ2つ食べて、私たちにくれました。

思い返すと、その時はすでに癌におかされていたんです。

お家ではあまり御飯も食べず、

私が剥いたグレープフルーツぐらいしか食べてなかったこともあったそうです。

事務所の人間には知られないように、がんばっていたようです。

入院して10日目。

突然、葬儀屋さんが事務所に来て、

「葬儀の準備はどちらにお伺いしたらいいですか?」と聞かれ

一同パニック。

実は入院していたことはスタッフには知らせないでくれと言っていたそうです。

仕事を終えた後、ご自宅へ駆けつけると、

まだ起きてニコーーーっと笑ってくれそうな顔で、

安らかに眠っていました。

辛い顔を見ないで済んだのは良かったかもしれません。

でも事務所にいた時に、時折見せる辛そうな顔も忘れられません。

でも、タモリさんの弔辞を聞いて、

楽しい時代を生きたんだろうな。

今の大変な時代を知らないまま、

天国に行ってしまったのは社長らしいなぁ。

社長と赤塚さんは天国でまたギャグを言いまくっているのかなぁと。

人生はギャグ!

これでいいのだ!!!

だから私は

人生は熱く!楽しく!幸せに!

生きていく!

人生はギャグ!

笑って生きていきます!!!

社長見ててくださいね♪

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